平成23年度 林野庁補助事業 地域材供給倍増事業 木質バイオマス利用に係る環境影響評価調査等支援のうち木質バイオマスLCA評価事業に係る支援業務


 1. 事業概要

 林野庁では、森林・林業再生プランにおいて「10年後の木材自給率50%以上」という目標を掲げ、国産材の利用促進を進めていくこととしています。目標を達成するための一つの方法として、チップ、ペレット等の木質バイオマス燃料の利用を推進・拡大することとしており、本事業では、下記2事業を実施しました。

<木質バイオマス人材育成事業>
 林地残材等の利用促進を図る上で、木質バイオマスボイラーの普及はもっとも有効な手段の一つと考えられています。しかし、その一方で、国内においては木質バイオマスボイラーの設計・運転ノウハウは、いまだ体系化されておらず、多くのトラブルが発生しており、その対応が喫緊の課題です。
 したがって、本事業では木質バイオマスボイラー(チップボイラー、ペレットボイラー、薪ボイラー)に焦点を絞り、まず国内における利用実態調査を行いました。 
 次に、そこで明らかになった課題への対応を念頭に置いて、この分野で豊富な知識と経験を持つオーストリアの専門家を招聘し、国内のバイオマスボイラー導入に関わる人材を対象とした実務的かつ実践的な指導研修会を開催しました。
 それらの成果をもとに、導入を担う行政や民間セクターの実務担当者を対象として、「木質バイオマスボイラー導入指針」を作成しました。
 「木質バイオマスボイラー導入指針」は、今後、木質バイオマスボイラーの導入を担う行政や民間セクターの実務担当者がより円滑に、適確な木質バイオマスボイラーシステムを対象施設に導入・利用することで、木質バイオマスボイラーの導入拡大促進に寄与することを目的としています。
 なお、本指針には上述した事業内容において実施した「木質バイオマスボイラー利用実態調査」(「木質バイオマス人材育成事業実施報告書」に監修)の結果から抽出した課題を、本指針の項目に対応させ「利用者の声」として配置しています。

<木質バイオマスLCA評価事業>
 木質バイオマス燃料は、現状、一般的にカーボンニュートラル※1(炭素中立)であるとされており、化石燃料を代替することによる温室効果ガスの削減に貢献するとされています。ただし、厳密にいえば、木質バイオマス燃料を製造する際、原材料の調達や製造段階で電気や化石燃料を使用するため、本質的な意味で、地球温暖化防止への貢献度が十分に明らかにされていない状況です。
 そこで本事業では、木質バイオマス燃料の環境貢献度を明らかにするためLCA(ライフサイクルアセスメント)※2による環境影響評価を行うこととしました。
 評価対象は国内のモデル事例(丸太、薪、チップ、ペレット製造事業者各3社)としています。
 また、得られた結果・成果を基に、主に木質バイオマス燃料製造事業者が、自社で製造している製品の環境負荷を把握し、木質バイオマス燃料の適切な選択と需要拡大に繋げるため、簡便なLCA計算ツールを作成しました。

 2. 成果品
木質バイオマス人材育成事業報告書(PDFファイル・8MB)
木質バイオマスボイラー導入指針(PDFファイル・1MB)
木質バイオマスLCA評価事業報告書(PDFファイル・2MB)
木質バイオマスLCA計算ツール(Excelファイル) 入力用 入力例
木質バイオマスLCA計算ツール取扱説明書(PDFファイル・0.5MB)
 <用語の説明>

※1 カーボンニュートラル

ライフサイクルの中で、二酸化炭素の排出と吸収がプラスマイナスゼロのことを言います。例えば、植物の成長過程における光合成による二酸化炭素の吸収量と、植物の焼却による二酸化炭素の排出量が相殺され、実際に大気中の二酸化炭素の増減に影響を与えないと考えられています。

※2 LCA(Life Cycle Assessment)
製品・サービスのライフサイクル(原材料調達−設計・製造−流通−消費・使用−リサイクル−最終的な廃棄処分)にわたって、製品・サービスの使用する資源・エネルギーと製品・サービスの排出する環境負荷を定量的に推定・評価し、さらに製品・サービスの潜在的な環境影響を評価する手法です。


図 LCAの概念図
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