「坪単価100万円で地域材を活用した木造『ZEB』を創る」というコンセプトで、森のエネルギー研究所の本社事務所「木ズナのもり」が竣工してから1年強が経過しました。
いただいた環境省の補助金の年次報告として、2022年4月から2023年3月まで1年間の稼働実績をまとめたので、結果の概略を紹介します。
〇2022年度の12か月累計:「空調+換気+照明+給湯の電力消費量<太陽光発電の発電量」となる『ZEB』を達成
〇設計時の計画(電力消費量合計 19,045kWh/年)に対し、実際の消費量は8,153kWh/年と、約42%にまで削減
〇特に、1Fと2Fの空調(エアコンの冷暖房)については、
青梅市での基準値(同面積の標準的な建物):22,131kWh/年
木ズナのもり設計値:7,462kWh/年(エアコンのみを使用した場合の計画)
2022年度の実績値:1,362kWh/年
となり、設計値よりも82%もの削減、基準値と94%もの大幅な削減に成功!かつ、断熱性能がよく快適な室内環境。
→特に、冬場の暖房として1Fに設置した薪ストーブを毎日稼働させた効果が大きかったと思います。
〇標準的な建物のCO2排出量(基準値:18.6トン/年)に対し、省エネ効果と再エネ活用もあり、木ズナのもりでのCO2排出量は2022年度に2.3トン/年 と大幅に削減
学生や研究者の皆さまの中で、弊社木造ZEB事務所での電力消費量データにご興味を持った方がいらっしゃいましたら、御一報いただければ幸いです。
高気密・高断熱の木造ZEBにおける電力消費量を系統別に10分単位で自動計測しているほか、薪ストーブでの薪消費量も1日単位で記録しております。こうした詳細データをCSVデータ等でお送りしますので、再エネ・省エネの研究にお役立て頂きたいと考えております。
また、今後弊社者facebookおよびブログにて、「森のエネルギー研究所がバイオマスボイラーの導入に関わった温泉施設、公共施設等で、直近1年間でどれくらいのCO2削減や燃料費削減ができたか?」という実績報告を随時行っていく予定です。ご期待ください!